2010年08月30日
『ブエルタ・ア・エスパーニャ 2010』
自転車ロードレースには、「3大グランツール」と呼ばれている3つの大きなレースがあります。
ひとつは、イタリア一周レース、「ジロ・デ・イタリア」。
そして、フランス一周レース、「ツール・ド・フランス」。
最後に、スペイン一周レース、「ブエルタ・ア・エスパーニャ」の3つです。
どのレースも、3週間で約3500kmを走破する、大規模な自転車レースです。
その、ブエルタ・ア・エスパーニャが、8/28にスタートしています。
今年のブエルタは、スペイン南部、セビーリャをスタート。
地中海沿いに北上し、ピレネー山岳ステージを迎えます。
第11ステージは、ビラノバ・イラ・ヘルトル~アンドラの208.4km。
スペイン・フランス国境にある小国、アンドラにゴールです。
ゴールは、標高1900mの頂上ゴールですので、総合優勝争いが本格的に始動することでしょう。
そして、第14、15、16ステージは、3連続頂上ゴールのステージです。
特に、第15ステージのゴールは、ブエルタ伝説の峠、「ラゴス・デ・コバドンガ」への頂上ゴールです。
これまで、多くの総合優勝争いが行われてきた峠ですね。
荒涼とした魔の山へのゴールは、今年も見モノです。
また、第16ステージのゴール、標高1198mのコトベッリョへの頂上ゴールも注目でしょう。
休息日明けの、第17ステージは、ベーニャフィエルでの46km個人タイムトライアルです。
タイムトライアル・スペシャリストが、グッと総合上位へ食い込んでくると思います。
それまでの、山岳スペシャリストが上位を独占していた状況から、相当、順位の変動が起こることが予想されます。
そして、最後の決戦は、最終日前日の第20ステージ、サン・マルティン・デ・バルデイグレシャス~ボーラ・デル・ムンドまでの172.1km。
標高2247m、ボーラ・デル・ムンドへの頂上ゴールです。
約23km上りっぱなしの超級山岳ゴールですので、最後の死闘が演じられると思いますね。
最終日、9/19にマドリッドへゴールする第21ステージで、今年のブエルタは幕を閉じます。
総走行距離、3420km。
3週間の長い長い戦いです。
総合優勝に関しては、地元スペイン勢が、積極的に狙ってくると思います。
C・サストレ(サーヴェロ・テストチーム)、E・モスケーラ(シャコベオ・ガリシア)あたりは、良い走りをしてくると思います。
ただ、今年のブエルタについては、スペイン人の総合優勝はないと予想します。
私の一押しは、サクソ・バンクのシュレク兄弟(F・シュレク、A・シュレク)とV・ニーバリ(リクイガス・ドイモ)です。
特に、私はニーバリの総合力に期待したいですね。
彼は、25歳のイタリア人で、次世代のグランツール総合優勝に期待がかかる、イタリア期待の星です。
山岳の上り坂の実力では、一級のクライマーに若干劣る感はありますが、ダウンヒルの速さ(今年のジロでも、単独で長い下り坂を猛スピードで下って、ステージ優勝しています。)とタイムトライアルの強さは注目ですよ。
シュレク兄弟は、タイムトライアルに不安があるだけに、得意の山岳(特に今年のブエルタは頂上ゴールが多いです。)で、いかにライバル達にタイム差をつけられるかが、総合優勝へのカギになることでしょう。
兄のF・シュレクは、今年のツール・ド・スイスで総合優勝。
弟のA・シュレクは、今年のツール・ド・フランスで、A・コンタドールと激闘を演じて、総合2位に入っています。
実力は、十二分にありますね。
ニーバリ vs シュレク兄弟の対決が楽しみです。(^.^)
さて、現状、レースは第2ステージまで進んでいまして、総合トップにM・カヴェンディッシュ(チームHTC・コロンビア)が立っています。
ここしばらくは、カヴェンディッシュやA・ペタッキ(ランプレ・ファルネーゼヴィニ)、T・フェラー(ガーミン・トランジッションズ)などのスプリンターが活躍する平坦ステージが多く続きます。
今年から、総合トップが着るリーダージャージが、マイヨ・オロ(黄金ジャージ)から、マイヨ・ロホ(赤いジャージ)に変更になっています。
少し趣向が変わって、面白いですね。
3週間後のゴールが楽しみです。(^-^)
Posted by tsurucci★ at 16:25│Comments(0)
│自転車ロードレース
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